2025年11月1日に高砂でオープンした「PâtisseRiz Arti(パティスリ アルティ)」は、米粉のスイーツを販売する洋菓子店。
店主の小野坂桂子さんは、これまで都内のパティスリーや、カフェでパティシエとしての腕前を磨いてきました。
コロナウイルスをきっかけに、自身で製作する焼き菓子のブランドを立ち上げ、マルシェやシェアキッチンを間借りして販売をおこなってたそう。
その後、ご縁があり京成高砂に店舗をオープンすることに。
今回は、お店を開くまでの経緯や、米粉に込めた想いについてお話を伺いました。
お米のサラブレッド、米粉の可能性を広げたいその想いとは
閑静な住宅街に、緑色のドアがパッと目を引くかわいらしい建物が目印です。

小野坂さんは、米どころである新潟県出身。父親が煎餅工場で、母親が白玉工場で働いていたこともあり、小野坂さんにとってお米は幼い頃からとても身近な存在でした。
将来の夢は、幼稚園の頃から変わらずパティシエになること。
小さい頃からおばあちゃん子で、家でいろんなお菓子を作っていたそうです。
白い粉から食べ物が完成する過程のおもしろさから、パティシエになりたいという想いを抱くようになったのだとか。

新潟の農業高校を卒業後、上京し製菓の専門学校でお菓子作りを学んだ小野坂さん。
その後、自身で焼き菓子ブランドを立ち上げ、マルシェやシェアキッチンを利用して販売を始めることに。
そこで、自分にとっての芯となる商品とは何かと考えたとき、自然と思い浮かんだのが、昔から馴染みのある「お米」でした。

「米粉は小麦の代用品と思われがちですが、お米の名産地出身として、素材そのものとしての可能性をもっと広げていきたい。だから米粉の専門店をやろうと決めました」と小野坂さんは話します。
店内にも、店主のお米愛やこだわりがたくさん
小野坂さんが感じるお米の魅力は「まだ見つけられていない可能性があること」。
製粉技術の進化により、以前は難しかった米粉菓子も、今ではさまざまな表現が可能になりました。
店内には、稲穂をモチーフにしたフラワーアートや、米糠で染めた作業着など、お米への愛情が散りばめられています。
「いろんな姿に変化できるからこそ、まだまだ可能性がある。それがお米の一番の魅力だと思います」と小野坂さん。

食べ物だけでなく、店内にはフラワーアートで稲穂が飾られている。また、作業着は米糠で染めているんだとか。
人気のラインナップと旬を取り入れたケーキ

お店で一番の人気はシュークリーム。
サクサクなクッキーシューの中には、カスタードクリームと生クリームを混ぜたディプロマットクリームがたっぷりと入っています。

表面のサクサク感、クリームのトロッとした2つの触感が楽しめます。クリームにも米粉が使われており、軽やかな口どけ。

玄米粉のカヌレは、数種類の玄米粉をブレンド。
表面のカリッとした食感に、玄米の香ばしさ。まるでかりんとうのような洋菓子です。ちょっと和を感じられるところもポイントです。
きび砂糖のミネラル感が好みだという小野坂さん。全ての商品には、きび砂糖が使われています。

季節のショートケーキには、栃木の知り合いの農家から直送される完熟いちごを使用。香り高く、根元まで赤い濃厚な味わいが特徴です。

米粉の食感はもちもちだけじゃない!を表現する焼き菓子
焼き菓子は、サクサク・ホロホロ・ザクザク・堅焼きなど、食感の違いを楽しんでもらえるように、工夫されているんだとか。
「米粉=もちもち」というイメージにとらわれず、さまざまな食感を味わうことができます。季節ごとに内容が変わるクッキーボックスも人気で、訪れるたびに新しい楽しみがあります。

季節ごとにクッキーボックスを作っており、今回お伺いした際はクリスマスの季節のものが並んでいました。

クリスマスシーズンは、米粉クッキー、ブールドネージュ、チーズサブレ、ピスタチオサブレの4種類が入っています。
まちのケーキ屋さんとしておいしいスイーツを届けたい
まちのケーキ屋として地元の方に来てもらえることが、何よりうれしいと小野坂さんは言います。
オープンして約2ヶ月で常連さんもいるんだとか。

ロゴのマークはAを表していますが、逆さから見ると、米粒のようなカタチに見えるところにも想いが込められています。
最近、注目されるようになった、「米粉」。PâtisseRiz Artiのスイーツを通して、その魅力に迫りませんか?
ギフトや自分へのご褒美にも、おすすめです。
PâtisseRiz Arti
住所:東京都葛飾区高砂3-14-12
アクセス:京成金町線「京成高砂駅」から徒歩約6分
TEL:03-5889-9088
営業時間:11:00-19:00
定休日:月~水曜日
駐車場:なし
















